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精神的(心理的)障害

神経症性障害

 神経症性障害とは、正常な心理の範囲内で理解できるような悩みを症状として示すもので、現実を了解できないほど誤ってとらえているようなものではありません。そして、統合失調症や、躁うつ病における躁状態のように病識を欠くことはなく、現実を吟味する能力(現実検討能力)、すなわち、自分が空想したことと現実とを区別できる能力を維持していて、現実に対処することは健康な人とほぼ同様に可能です。逆に、健康な人の全てに、この神経症性障害の傾向があるといえます。 従来より長い間、「神経症」という病名が使用されてきましたが、現在では徐々に、「神経症性障害」や「不安障害」という病名が使用されるようになってきています。

恐怖症性不安障害(恐怖症)

 「不安」とは、その対象や状況が明確ではない漠然とした警戒信号ですが、「恐怖」とは、はっきりと限定された対象や状況に対する警戒信号です。そして恐怖症性不安障害とは、いろいろな対象や状況に対して、必要以上に著しく強い恐怖を感じるものです。患者は、その自分の恐怖が不合理であること分かっていますが、それに圧倒されてしまいますし、その恐怖がなぜ生じているかは知りません。

広場恐怖

 逃げ場がない、あるいは助けが得られない状況(人ごみ、家で一人になる、家の外で一人になるなど)にいることに対する強い恐怖が生じるため、そのような状況を避けるようになります。この障害をもつ多くの人は、そのような状況で、以前にパニック発作(パニック障害の項を参照)や、何らかの身体症状(胃部不快感や失禁しそうになるなど)を起こした経験をもっています。そのような体験から、そのような状況に近寄れなくなり(予期恐怖)、なかには家から外出できなくなる人もいます。

社会恐怖(対人恐怖)

 人前で、他者と接することに強い恐怖と緊張を覚え、外出や就学、就業ができなくなるなど、日常生活や社会的活動が障害されます。このような状況に対して予期恐怖を感じ、何とか回避しようとします。このような状況に遭遇すると、恐怖のあまりにパニック発作(パニック障害の項を参照)を起こす場合もあります。このようなことから、学校に行けなくなったり、仕事ができなくなったり、家から出られなくなり、さらにはうつ状態におちいり、社会機能の低下が著しくなることがあります。

 赤面恐怖(人前で緊張して顔が赤くなることに対する恐怖)、視線恐怖(自分の視線や人の視線を恐れる)、自己臭恐怖(放屁など、自分の体から悪臭が出て、そのために人に嫌われることを恐れる)、醜形恐怖(自分の容貌が劣っていて、人に嫌われるのではないかと恐れる)なども含まれます。

特定の恐怖症

 それ程恐れる必要のない、ある特定の対象や状況、場面に対して、不釣り合いな激しい恐れが生じるため、そのような対象や状況、場面を避け、そのために日常生活を普通におくれなくなるものです。

 動物(犬や鳥などに対する動物恐怖)、雷(雷恐怖)、注射(注射恐怖)、高い場所(高所恐怖)、狭い場所(閉所恐怖)、暗い場所(暗闇恐怖)、とがったもの(先端恐怖)など数多くのものがあります。これを、動物型、自然環境型、血液・注射・外傷型、状況型、その他の型に分類することがあります。

パニック障害(不安神経症)

 特に体の病気がないのに、突然に理由もなく、激しい漠然とした不安や死の恐怖などの苦悶に襲われて、同時に、自律神経系の症状である、動悸や呼吸困難(窒息感など)、めまい、発汗、冷汗などの発作(パニック発作)を繰り返し、そのために発作への恐怖が増して、外出など、行動が制限される障害です。人口の、2~3%の人がかかるといわれています。

 繰り返すパニック発作と、その発作が再び起きるのではないかという不安(予期恐怖)です。最初、パニック発作を起こすと、重大な病気を恐れて救急外来を訪れたりしますが、パニック障害は身体の病気ではないので、精査しても異常は見出されません。しかしその後もパニック発作は生じ、また発作が起こるのではと強い不安を抱くようになります。これを「予期恐怖」というわけです。

 そして、以前にパニック発作を起こした場所や状況を避けるようになります。このようにして、行動できる範囲はせばめられ、外出や、就学や就業が困難になっていきます。

全般性不安障害

 いつも、何となく不安で落ちつかず緊張し、いろいろな人生上のことが不安の対象になり、また、種々の身体症状(不定愁訴)を訴えます。いわゆる「神経質」といわれるような状態が、はなはだしく認められます。

 全般性で持続的な不安(予期憂慮)と、それにともなう精神的、身体的ないろいろな症状です。

 慢性的不安状態からくる、過敏、イライラ、落ち着きのなさ、緊張、集中力の低下などの精神的症状と、ふるえ、頭痛、動悸、息苦しさ、めまい、頻尿、疲れやすさ、不眠、肩こりなどの身体的症状があります。

身体表現性障害(心気神経症)

 身体の健康や身体のある部分の具合について過度にこだわり、その故障している感じに強くとらわれ、執拗に訴えるものです。

 焦点のはっきりとしない漠然とした身体症状を、くどくどと訴える。症状に執着し、医師に身体的疾患であることを認めさせようとするかのようである。医師が、精密検査のうえ、身体的病気がない事実を説明をしても、それを受け入れようとはしない。医療機関を、次々に変えたりする(ドクター・ショッピング)。

 ここには、多数の持続する症状を訴える身体化障害や強い疼痛を訴え続ける疼痛性障害、重篤な病気にかかっているのではないか、かかるのではないかと強いとらわれを示す心気症などがあります。

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