ホームこんな時にはご相談を > 精神的(心理的)障害

精神的(心理的)障害

神経症性障害

強迫性障害

 ばかばかしいとは分かっているが、意志に反してある考えが浮かんできたり、ある行為をやめることが困難なことを、それぞれ、強迫観念(思考)、強迫行為といいます。強迫行為は、強迫観念によって生じる、意志に反して行なわないではいられない行為のことです。そして、強迫性障害では、このような症状が中心となって現れ、家庭生活や就学、就業に支障をきたすことがあります。

 たとえば、ガスの元栓を締めたか、玄関の鍵は掛けたか、自分の手は不潔なのではないか、完全に理解しなければならない、人を踏みつけたのではないか、などの観念(強迫観念)が生じ、何度も何度も確かめずにはいられず(強迫行為)、ひどいときには、物事が先に進まず、日常生活が著しく縛られること(制縛)もあります。

 夜寝る前に、ある順序で、ある行為をしてから就床する、部屋の出入りを繰り返す、立ったり座ったりを繰り返す、などの儀式化された行為。

 偶数や奇数、右や左などについて、著しくこだわり、縁起をかつぐ。テーブルの上の、物の位置にこだわり、キチンと整理されていないと気がすまない。駅のホームや高い建物から飛び降りるのではないか。など、いろいろな強迫観念、強迫行為があります。

解離性障害

 私たちのこころには、ある一つのまとまりや連続性があり、そこに自分らしさが生まれます。この自分という感覚に、一つのまとまりや連続性があるとき、同一性があるといいます。この同一性に障害が起こると、解離性障害が発症してきます。同一性の障害は、統合失調症などの精神病性障害においても生じますが、その程度や質は、著しく異なります。女性に多い障害ですが、男性にも認められます。

 葛藤などの心理的問題を、意識を分離(解離)することで対処しようとしているという理解から、解離型といわれます。

 不快な感情を伴う体験、すなわち、失恋や性的暴行などの事件のために、その一定期間の記憶が途切れて、その間のことが思い出せない(解離性健忘)、同様に、はなはだしい苦痛や不快な体験があったときに、その状況から逃れるために突然、数日、あるいは数ヶ月、日常生活の場から離れて放浪してしまい、のちにその期間のことを思い出せない(解離性遁走)、一人の人の中に、二人か、それ以上の人格が交互に出現し、お互いに独立して活動するが、それぞれの人格のときには、ほかの人格のときの言動をまったく記憶していない(解離性同一性障害・多重人格)、自分の存在がありありと感じられない、自分の身体に対して現実感が失われる、外界がベールを通して見えるように非現実的に感じられる(離人神経症)などの障害が含まれます。

転換性障害

 身体に実質的な異常がないのにもかかわらず、運動機能や感覚機能に異常をきたす障害です。たとえば、突然立てなくなったり、声が出なくなったり、目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったりします。女性に多い障害ですが、男性にも認められます。

 葛藤などの心理的な問題を身体の症状に置き換える(転換する)ことで対処しようとしているという理解から、転換型といわれます。

 脱力のために立てない(失立)、歩けない(失歩)、声が出なくなる(失声)などの運動障害、手の手袋をする部分に知覚障害が生じる、らせん状に視野が狭まるなどの、感覚障害、下腹部から胸部、喉にかけて、球のようなものがこみ上げてくる感じがして、喉に詰まるという感覚を感じる(ヒステリー球)、などがあります。

 このような症状には、たとえば麻痺した脚が、ほかに注意が向いている間に、動いたりするような、症状に一貫性がないという特徴がありますが、詐病(仮病)ではありません。ところが、症状に対する深刻さが希薄で、その状態に安住しているかのような特徴もあります。

ご相談を受けるには 会員一覧